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競合分析で自社の強みを知ろう!8段階で進める分析方法

競合分析で自社の強みを知ろう!8段階で進める分析方法

他社との差別化を図るには、競合他社に対する分析は欠かせません。的確に自社の立ち位置や強みを理解するには、競合分析の目的ややり方を知っておく必要があります。

本記事は、競合分析の目的を解説しつつ、基本的な分析方法を8段階にまとめました。ブランディングや他社との差別化戦略を立案する際にお役立てください。

競合分析とは

競合分析とは、自社とライバルとなる競合打者について調査・分析する方法です。特定の業界や市場で、自社と同じ商品・サービスを提供する他社や、ライバルとなりうる企業を対象に分析します。主な分析内容は、以下のものです。

  • 対象の戦略
  • 商品性能
  • サービス内容
  • 強みや弱みなどの評価

競合分析を行うことで、以下のことが分かります。

  • 自社と他社の力関係
  • 自社の得意分野や特性
  • 自社の市場における立ち位置

これらの分析結果は、市場での競争優位性を獲得するのに効果的な戦略を打つために活用されます。

競合分析の目的

そもそも、なぜ企業や店舗に競合分析が必要なのでしょうか。次は競合分析を行う目的を解説します。

自社の客観的評価

自社を客観的に評価するには、競合他社との情報を比較する必要があります。自社をより正確な視点で評価・改善するには、競合分析は欠かせない要素です。

競合他社の戦略・製品やサービス・マーケティングを評価し、自社のものと比べることで、優位性や改善点が明らかになります。より効果的な施策を打ち顧客を確保するには、他社との違いを理解することが大切です。

市場理解

競合分析は市場全体の構造や動向を理解するためにも行われます。市場全体のトレンドや顧客ニーズ・競合のポジショニングを把握することで、自社の立ち位置が分かります。

競合が市場アプローチしている戦略を知り、市場の成功要因を分析するのも、競合分析の目的のひとつです。また、市場規模や成長率の把握は、市場参入戦略にも役立ちます。

的確な戦略の策定・改善

競合分析の結果は以下の策定や改善にも役立ちます。これもまた、競合分析の目的です。

  • 自社商品やサービスの価格決定
  • 新商品やサービスの開発
  • マーケティング

自社商品を売り出す方針やタイミングで取るべき施策を決定する場合や、競合他社の成功・失敗事例を分析し、自社戦略に取り入れるべき点を見極める際にも活用できます。

より精度の高いマーケティングを実施したい場合にも、競合分析は欠かせない要素です。

潜在的脅威および機会の発見

このほか、潜在的な脅威や機会を発見するのも目的のひとつです。市場の潜在的な脅威を早期発見して事前に対策を講じることで、驚異の影響を最小限に抑えられます。

また、新たな市場機会を発見できれば、新規販路開拓など長期的な競争優位性の維持にも役立ちます。

倨傲分析の種類

分析対象となる競合他社は、大きく分けると4つに分類できます。次は、それぞれの内容と特徴を解説します。

直接競合

直接競合とは同じ製品やサービスを提供し、同じターゲット市場を狙っている企業です。このタイプの競合は、顧客層やマーケットシェアを奪い合う対象となるため、競合分析において重要な対象となります。

間接競合

自社とは異なる商品やサービスを提供しているものの、同じカテゴリに分類される企業を指します。具体的な例としては、ファッションブランドとアクセサリーブランドが該当します。

直接競合の様に顧客層やマーケットシェアを奪い合うことはありませんが、消費者の購買意欲や予算を奪う可能性がある分析対象です。分析の際は、注意しましょう。

代替競合

自社とは異なる手段や方法で同じニーズを満たす製品・サービスを提供する企業を指します。具体例としては、飲料業界と浄水器やウォーターサーバーなどを取り扱う企業があります。

新たなビジネスモデルの登場により市場に影響を与えるため、間接競合同様、注意対象となります。一見関係ないように見える企業も多く、関連性が見えないからと分析対象から外すことのないよう気を付けましょう。

検索結果競合

自社ターゲットが検索しそうなキーワードの検索結果において、上位表示されるWebサイトを指します。オンライン上の知名度やアクセス数を奪い合う対象です。

ほかの競合他社のように直接商品・サービスを競合し合うわけではありませんが、注意しましょう。特にSEOやその対策が関係する施策の展開などを計画している場合、入念に分析しておきたい対象です。

競合分析を効率よく行えるフレームワーク

競合分析を効率よく行うには、フレームワークをおさえておかなくてはなりません。分析の際は、以下3つのフレームワークのやり方をおさえておきましょう。

3C分析

3C分析は、Customer(市場・顧客)・Competitor(競合)、Company(自社)の3つの要素を用いて分析する手法です。分析対象とポイントをまとめると、以下の図のようになります。

分析要素分析のポイント分析対象
Customer
(市場・顧客)
ターゲット市場規模や顧客セグメント、顧客満足度やロイヤリティも考慮する顧客ニーズや要求
購買行動
好み
傾向
Competitor(競合)競合他社の動向や戦略変更・差別化ポイントを明らかにしながら分析する商品やサービス
マーケティング戦略
強み・弱み
市場シェア
Company(自社)自社目標やビジョン・組織文化や戦略なども考慮しながら分析する自社の強みや弱み
リソース
能力
ブランドイメージ

C分析を実際に行う際は、Customer・Competitor・Companyの順に分析しましょう。成功要因を発見しやすくなります。

【関連記事】
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4C分析

4C分析は、以下4つの要素をそれぞれ分析するフレームワークです。

  • Customer Value(顧客にとっての価値):顧客ニーズを解決する方法を検討する
  • Customer Cost(顧客が費やすお金):顧客が費やせる費用を考慮する
  • Convenience(顧客にとっての利便性):顧客にとって商品やサービスを必要としたときに購入できる場所に店舗があるか・すぐに欲しいものが手に入れられるかを検討する
  • Communication(顧客とのコミュニケーション):顧客に違和感を与えない、消費者目線のコミュニケーションが取れているかをチェックする

主に自社施策が顧客に対して効果的であるかをチェックするために活用されます。顧客目線で競合分析をしたい場合に有効です。

SWOT分析

SWOT分析は、以下4要素に分析内容を分類することで、事業を取り巻く要因を整理する分析方法です。

  • Strength(強み)
  • Weakness(弱み)
  • Opportunity(機会)
  • Threat(脅威)

分析の際は、以下の図に分析対象を分類・配置して行います。

SWOT分析 内部環境
強み 弱み
外部環境 機会 積極的攻勢 段階的改善
脅威 差別化 防衛・撤退

図を使って整理することで、市場状況や事業の課題確認・自社の事業戦略を見つけられるようになります。

競合分析の基本的なやり方

競合分析は分析内容により細かな内容は異なりますが、基本の流れは同じです。分析に移る前に、基本的な流れをおさえておきましょう。

分析すべき競合他社を特定する

まずは市場内で自社と似た商品やサービスを扱う企業をできるだけ多く網羅したリストを作成します。企業規模や存在の大小にかかわらず情報を収集し、現状の混み合い具合に合わせて更新するのがこの段階のポイントです。

企業をリスト化したら、リスト内からさらに詳しい情報を調べる企業やブランドを複数選びます。具体的には、基準を設けて合致する企業を調べます。以下の要素は、競合他社特定でよく用いられている基準の一部です。

  • シェアや売上が大きい
  • 顧客満足度が高い
  • 自社との類似性が高い
  • 急成長している
  • マーケティング活動を活発に行っている

選ぶべき数は市場の企業数により異なるため、決まった数はありません。とはいえ、多すぎると分析に時間がかかります。自社が処理できる数を目安に集めましょう。

競合の概要を一覧にする

いきなり細かい比較に入っても、上手くいきません。競合企業のホームページや株主情報・業界データなどを調べて、フレームワークに活用できそうな情報を収集しましょう。調査内容は分析の目的により異なります。

フレームワークの内容などにも合わせて、的確な情報を収集するのがこの段階のポイントです。なお、売上やシェアを調べるときは、直近2~3年に渡って調べましょう。これにより、競合の顧客数や勢いなどの情報も同時に収集できます。

競合の商品・サービスを徹底的に調べる

次に、商品やサービスの特徴を詳しく調べます。ホームページやカタログ・商品を実際に購入するなどの方法で情報収集しましょう。調べた内容は、価格やスペックなどを比較一覧表にまとめておくと、比較しやすい状況を作り出せます。

表を作るときは、自社商品やサービスの欄も必ず作り、一目で比較できる状態にしておくのがポイントです。

表を実際に作成する際は、以下の要素がよく活用されます。

  • 商品やサービスのスペック
  • 各機能
  • サービスの有無
  • サイズや重さ
  • 価格
  • 顧客にとってのメリット
  • 注目すべき特徴
  • パッケージや外観
  • 発売時期
  • 連携の有無

分析内容により要不要が異なるため、目的に合わせた内容を盛り込み、余計な要素を入れないようにしましょう。

競合の商品以外のもの(広告・売り場など)を詳しく調べる

分析の際は競合の商品やサービスに注目しがちですが、販売しているもの以外の要素も調べておくと自社戦略のヒントを得られます。例としては、以下の要素があげられます。

  • 広告ビジュアルと展開メディア
  • キャンペーンやプロモーション
  • 営業方法
  • 売られている場所や提供方法
  • アフターフォローや保証
  • 会員サービスなどのカスタマープログラム
  • SNSアカウント
  • ビジネスモデル(サブスクリプションなど)

また、自社設備も欠かせないポイントです。特定御顧客層に向けたサービスとして展開している設備の有無や、その内容も調べておくと、アピールできるポイントや強みをより深く分析できます。

たとえば、きゃらくるカートは子ども連れ世帯の集客に有効な要素です。小さい子どもやその保護者向けの設備を設置することで、来店顧客層を大きく変化させる効果が期待できます。

こうした関連情報も一覧に加えておくと、後の分析にも活用できるため、より深い分析ができます。

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必要に応じて市場調査を実施する

ここまでの分析で情報が足りない場合は、市場調査も実施しましょう。有効な情報収集方法としては、以下の方法があります。

  • アンケートやインタビュー
  • 口コミやSNS
  • 購買データ分析
  • ミステリーショッパー

市場調査方法はそれぞれ特徴があるため、目的に合わせた方法を選択するのがポイントです。

自社と競合をマッピングして位置づけを把握する

これまでの情報を一覧表にまとめたら、市場全体の構図を理解しやすいようにマッピングします。マッピングの際には、表を作成するときと同じように、自社を必ず含めましょう。

これにより、自社の位置付けを客観的に把握できるほか、自社に近い競合の特定や市場の空きを理解できます。

マッピング方法としては、特定の要素を縦軸と横軸に置いて自社や競合を配置する方法や、4段階に分けて整理する方法が活用できます。目的や必要性を見極めながら行うのがポイントです。

これまでの情報をベースに自社の強み・弱みを分析する

ここまでの情報をベースに、競合と比べたときの自社の強みや弱みを分析します。この段階で活用できるのが、SWOT分析です。

SWOT分析を本格的に行う場合、競合分析だけでなく外部環境分析や自社分析も行わなくてはなりません。ここまでの段階で情報収集に力を入れているのは、このためです。

分析結果を元に、自社の戦略を検討する

すべての分析が終わったら、分析結果をもとに市場で取るべき戦略を考えます。戦略が複数ある場合は優先順位の設定やアクションプランの設定をしましょう。

また、定期的に戦略を振り返ることも大切です。振り返りの際に改善点があれば対応し、成果が出た内容もその要因を分析します。この流れを繰り返すことで、自社と他社の差別化や強みを強化できます。

戦略を打ち出すだけでなく、その結果も欠かさず分析しましょう。

競合分析をする際の注意点

競合分析をする際は、基本のやり方を抑えるだけでなく以下の注意点をおさえておくことも大切です。

分析は優位性構築に活かす

分析で得た情報を集めるだけでは不十分です。分析結果を踏まえて既存マーケティング施策の見直しや新規施策に活かして初めて分析の意味が生まれます。分析を基にした行動を取りましょう。

競合分析で重要なのは、得た情報を問題解決や戦略の改善への活用です。情報を集め、分析することを目標としないよう注意しましょう。

検証バイアスに注意する

確証バイアスとは、自分がすでに持っている信念に基づいて情報を解釈する状態を指します。たとえ自分達の施策や戦略が優れているように感じても、実際は異なるかもしれません。

確証バイアスを察知できないと、誤った信念を持ち続ける原因になります。

確証バイアスを避けるには、判断の裏付けとなる入手可能なデータを頼りましょう。バイアスを避けつつ正確な判断をするためにも、客観的な情報やデータ分析に基づいて判断するのが競合分析におけるポイントです。

分析結果は定期的に更新する

競合分析は一度の分析で満足せず、結果を定期的に更新したうえで活用するのがマーケティング成功のポイントです。

競合分析の結果を見ると一目で市場を把握できます。自社に変化をもたらしたいときに有効ですが、市場は常に変化しています。いつまでも過去に得た情報に頼りきりだと、正常な判断ができません。

常に正確な分析・判断をするためにも、競合分析のレポートは定期的に更新しましょう。

競合分析で自社の強みを知り経営に活かそう

競合分析は自社の強みと弱みを知る重要な要素です。効率的に分析すれば、自社経営によい影響を与えられます。経営戦略を検討する際は、競合分析を積極的に活用しましょう。