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スーパーの日配とは?日配部門の業務や注意点もご紹介

スーパーの日配とは?日配部門の業務や注意点もご紹介

スーパーマーケットには取り扱う食品や商品の内容によってさまざまな部門がありますが、そのうちの一つに「日配」と呼ばれる部門があります。スーパーマーケットの「日配」とはどのような商品を取り扱う部門で、どんな業務を行っているのでしょうか。本記事では、スーパーマーケットの日配部門について、取り扱う商品や日配部門の業務、日配部門の注意点やポイントをご紹介します。

日配とは?

日配(にっぱい)とは、毎日仕入れがある(配送されてくる)商品のことを指します。スーパーで日配商品を取り扱う「日配部門」は「デイリー」と呼ばれることもあり、主な商品は以下の通りです。

  • 牛乳、ヨーグルトなど乳製品
  • 豆腐、納豆など大豆製品
  • パン類
  • 生麺
  • かまぼこなど練り物
  • デザート類

お店によってはアイスクリームや冷凍食品、パック入り野菜や卵なども日配で取り扱うなど、日配の定義は店舗によって少しずつ異なることもあります。とはいえ、日配品に関するどの店舗でも共通する考え方は「あまり日持ちせず、原則として冷蔵が必要な加工食品」というものです。その日に届いた商品をすぐ品出しする部門なので、朝のシフトは開店よりも2時間前くらいから働き始めることが多いです。

一方、夕方のシフトでは売り場の商品の賞味期限や消費期限を一つひとつチェックし、値下げしていく作業が加わります。毎日仕入れがあるということは、それだけ消費期限や賞味期限が早いということです。毎日新鮮な商品を売り場に出せるよう、細かいチェックが求められます。

和日配・洋日配とは

日配品は和日配(わにっぱい)、洋日配(ようにっぱい)に分けられることもあります。文字通り和食に含まれるような日本古来の食べ物が和日配、洋食に含まれるような近年になって食べるようになったものが洋日配です。和日配・洋日配の分け方として、下記に一例を示します。

  • 和日配…豆腐、納豆、漬物、練り物など
  • 洋日配…乳製品、パン類など

日配部門の業務内容

ここでは、日配部門の業務内容や1日の業務の流れについてご紹介します。

毎日の品出し

品出しとは、入荷した商品を店頭に並べることです。日配は朝が最も多く、その日に届いた商品をすぐ店頭に並べる必要があるため朝が最も忙しいという特徴があります。ただし、日中も少なくなってきたら在庫を出すなど適宜品出しをしていく必要があるため、朝だけの業務というわけではありません。店舗によって並べ方は異なります。

品出しの際は、棚板や仕切り板が汚れていることもあるので、クリーナーやタオルを使って清掃するところから始まることもあります。特に、冷蔵品が多い日配の場合は棚や仕切り板に水滴がついて汚れやすいため、清掃をしっかり行わなくてはなりません。

賞味期限、消費期限の管理

賞味期限や消費期限が近づいた商品を値引きすることを「見切り」と言います。日配品は生鮮食品よりは賞味期限や消費期限が長いものの、比較的期限が短いことから、これらをチェックして値引きシールを貼る作業が必要です。日配品はほぼ毎日仕入れがあるため、できる限り期限内に売り切るための作業と言えます。

発注作業

商品をメーカーなどに発注する作業のことです。発注というと難しそうに聞こえるかもしれませんが、作業そのものはパソコンやタブレットなどで行えることが多く、機械化されているため難しくはありません。難しいのは数の予想の仕方です。とはいえ、発注数は食品売り場の責任者が行う客数予想や、日配部門の責任者の指示で決まるため、発注作業を行う人がすべてを決めるとは限りません。

特に、近年の販売管理システムなどでは、先週売れた数などのデータが残っているため、データをもとに予想も立てやすくなっており、責任者自身も指示を出しやすくなっています。一般的には、客数予想と売れそうな割合(PI値)を掛け合わせて売れる数を考えます

■PI値…レジを通過する顧客数1,000人につき、何個商品が売れるかを表した数。

その他、気候や天候でも発注数が変化することがあります。このように変化する商品は、気温が上がると販売数が約1.2倍になるから発注も1.2倍にしておこう、逆に雨の日に販売数が8割ぐらいに落ち込むから発注も8割くらいに減らしておこう、などと予測できます。また、チラシ商品や特売価格になると売れ行きが変わるケースがあり、これらは経験や勘、過去のデータからの分析による判断が必要なこともあります。

冷蔵ケースなどの温度チェック

日配の多くは冷蔵商品や冷凍商品なので、冷蔵・冷凍機能のある平台や冷蔵ケースの温度管理も重要な仕事の一つです。平台やケースには必ず温度表示をする場所があり、定期的に温度が一定かどうかチェックします。万が一異常な温度になっていた場合は設備の不調を疑い、直す必要があります。冷蔵ケースの故障は前兆があるわけではなく、ある日突然壊れるものなので特に注意が必要な場所です。

どうしても温度が下がらない場合は、バックヤードにいったん商品を移動させ、劣化を防ぐこともあります。その際には、陳列していた商品が既に劣化していないか、変なニオイや見た目に変質していないかどうかのチェックも必要です。設備の故障や不調は修理が必要なこともあるため、早急な対応を行います。

1日の業務の流れ

日配部門の業務内容を、朝シフトの場合を一例として見ていきましょう。

  • 7:00 出社
  • 8:30 品出し
  • 10:00 発注作業
  • 12:30 休憩
  • 13:30 事務作業(メールチェックなど)
  • 16:30 売り場チェック
  • 17:00 夕方シフトへの引き継ぎ
  • 17:30 退社

日配部門は毎日仕入れがあるため、原則として発注作業が午前にあります。品出しは朝が最も重要ですが、その後は売り場の状況を見ながら都度行います。

日配部門における注意点・ポイント

日配部門の注意点やポイントを3つご紹介します。

発注を失敗したら?

入力ミス、FAXへの記入ミスなどで発注数を間違えてしまうことがあります。例えば10個のものを間違って100個、1000個などと入力してしまうなどの場合です。このようなミスで大量に商品が入荷した場合、赤字覚悟で特売をして乗り切ることが多いです。近年ではSNSなどの利用も有効とされています。

大手のスーパーであれば、明らかにおかしい数の発注がなされた場合、販売管理システムによって「これで大丈夫か」と確認してくれるため、まずそれほど大きな発注ミスは起こらないでしょう。FAX発注のところでは、まだどうしても発注ミスはありえます。ダブルチェックなどミス防止の対策を練るとともに、ミスが起こったらどうするかも決めておくとよいでしょう。

基本業務は品出し

日配部門の基本業務は品出しです。そのため、水産部門のようにニオイがついたり、惣菜部門のように揚げ物の調理をしたりすることはなく、その点では比較的楽な部門かもしれません。一方で、品出しが多い日配部門はどうしても中腰での作業が多く、腰を痛めやすいのが難点です。腰痛ベルトなどの対策を行いましょう。

賞味期限・消費期限切れの食品はどうする?

原則として廃棄されます。まれに担当者が食べて味を覚えるということで、店内で食べられることもあるものの、基本は賞味期限・消費期限が来たら廃棄しているところが多いです。

まとめ

日配部門とは「毎日配送されてくる商品」を取り扱う部門のことで、牛乳などの乳製品、豆腐や納豆などの大豆製品、パンや生麺、練り物、デザート類などを扱っています。日配部門の主な業務は品出しですが、他にも賞味期限・消費期限の管理や発注業務、温度チェックなどを行います。部門の性質上中腰で行う作業が多いため、腰痛ベルトなどの対策が必要となるでしょう。