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スーパーにおけるエンドの役割とは?エンド売り場の作り方のコツはある?

スーパーにおけるエンドの役割とは?エンド売り場の作り方のコツはある?

スーパーマーケットでは、売るものが雑多に置いてあるように見えて、カテゴリはもちろん顧客の視線や動線などを考えて売り場や陳列がなされています。そんな陳列場所の一つに、「エンド」というものがあります。本記事では、エンドの概要やエンドが持つ役割、エンド売り場を作るコツについてご紹介します。

エンドとは?

エンドとは、ざっくり言えば通路沿いに設置されている棚や台のことです。長い商品棚の端(最後)に設置されているため、エンド陳列と呼ばれていて、長い棚のことはゴンドラ、定番スロットなどと呼ばれています。さらに、エンドの中でも以下のように呼び分けているところもあります。

  • レジ側のエンド…フロントエンド
  • レジとは反対側のエンド…バックエンド(奥主通路エンド)
  • 棚の中間にあるエンド…センターエンド(中通路エンド)
  • レジ前(レジとくっついている)…レジエンド

つまり、レジから最も遠い店の奥側にあるエンドは「バックエンド」というわけです。それぞれのエンドの役割の違いについても次で見ていきましょう。

フロンドエンド

レジの向かい側にあり、最後に重いものの買い忘れがないか確認させ、購入を促すためのエンドのことを指します。お米の袋や24本入りの飲料ケースなどを陳列することが多いです。

バックエンド

最奥のメイン通路にある精肉売り場や鮮魚売り場の近くや向いにあるため、肉や魚と関連する商品を陳列してあることが多いです。例えば、精肉売り場の向かいなら焼肉のタレや鍋のもと、カレールーなど肉料理に使える関連商品が、鮮魚売り場の向かいなら醤油やダシなどの調味料やパックの鰹節、刺身などに使うわさびやしょうがなどが陳列されます。そこで足を止めてもらい、通路へ誘導するという形のエンドです。

センターエンド

中通路沿いにあるエンドを指します。発売したばかりの新商品や、そのエンド近くの通路にある棚の陳列商品と関連がある商品を置くことが多いです。

レジエンド

レジの前、すなわちレジとくっついているエンドのことを指します。ガム・飴・ペットボトルなど小さいサイズの衝動買いを促す商品や、電池・電球・マスクなど、使用頻度が高い商品を陳列することが多いです。

エンド売り場の役割

エンド売り場にはどんな役割があるのでしょうか。ここでは、3つのポイントをご紹介します。

新商品や旬のもの、トレンド商品の購入を促す

エンドは、ほぼ必ず通る場所です。そこで、新商品や旬のもの、トレンド商品を置いておけば、衝動買いやついで買いを促せるでしょう。例えば、新しい種類のカップラーメンやカレールー、トレンドやSNSなどで話題になった商品、季節商品などを置けば、売上アップにつながるだけでなく、売り場に新鮮味が生まれます。

中通路へ誘導する

エンドよりも棚の商品を見てほしいのは、どのスーパーでも同じです。特に、加工食品や日配品(毎日店舗に配達され、日持ちしにくい商品)の売上はスーパーの売上の8割を占めるとも言われ、中通路へ顧客を呼び込まなければなりません。そこで、エンドと近くの棚に関連性を持たせることで、ついで買いやエンド商品と比較して購入する、などの役割があります。

また、店舗側として来店した顧客には「できる限り店内をくまなく歩き回ってもらい」「買上点数を増やしたい」という狙いがあります。そのためには、顧客が通らないスペースや通路をできるだけ作りたくありません。そこで、エンド陳列を利用し、顧客の興味を引いてその近くにあるサブ通路にも立ち寄ってもらう工夫がなされているというわけです。

顧客の目を引く

エンド売り場は、普通の棚と比べて大胆で思いきった陳列ができる場所でもあります。新商品を大量に並べたり、棚ではできないような奇抜な並べ方をしたりすることで、顧客の目を引き、エンド売り場の商品を見てもらいやすいでしょう。

陳列の重要性は、以下の記事でもご紹介しています。
売り場の陳列はなぜ重要?適切な場所の選び方をポイントで解説

エンド売り場のポイントは「テーマ」と「インパクト」

エンド売り場のポイントは2つで、「テーマを絞ること」と「インパクトを重視すること」です。なぜこれらが重要なのか、詳しく見ていきましょう。

エンドではテーマを絞ろう

エンド売り場は、一つ一つテーマが決まっています。テーマを一つに絞ることで、何の売り場かがわかりやすくなります。逆に、1つの売り場に「カレー」と「新商品」など2つ以上のテーマを詰め込もうとするのは良くありません。テーマをわけると単にごちゃごちゃした売り場になってしまいますが、テーマを統一することでわかりやすく目を引けます。

エンドはインパクト重視

エンド売り場は、5m離れた場所からでも何を売っているかわかるくらいのパッと見てわかるインパクトが重要です。できるだけ多くのお客さんにも見てもらい、その先の通路につなげなくてはなりません。そのため、エンド売り場はインパクト重視の陳列を心がけましょう。

エンド陳列のコツ5つ

では、最後にエンド売り場の陳列のコツを5つ、手順でご紹介します。

①事前準備

エンド陳列を行うためには、作業日までどんな陳列を行いたいか、事前に整理しておきましょう。どんな商品を陳列するのか、どこにどの商品を、どのくらいの量を陳列するか決めておきます。

基本、エンドに置くのは話題性のある商品、新発売の商品などですが、商品によっては縦に見せても横に見せても良いものがあります。エンド陳列のテーマに合わせてフェイスを決めましょう

②棚の高さを決める

まず商品を1段だけ陳列し、最下段の商品のフェイス数を決め、次に、最も高さのある商品を垂直に積み上げることで、最下段の棚の高さを決めます。次に、床から120cmくらいの高さに陳列されるように棚版を取りつけましょう。

これがゴールデンゾーンで、最下段に並べた商品も取りやすいよう、棚版と商品の間は手が入る程度に開けておくのがポイントです。中段から上段までも、並べたい商品を実際に並べながら、棚板との距離を開けるように高さを決めていきましょう。

③商品のフェイスを決める

棚の高さを決定したら、どの商品をどう並べていくか、商品のフェイス割を行います。この時点ではレイアウトを確認し、フェイス取りをするだけなので、商品は1段の陳列のみで問題ありません。

④在庫を補充する

フェイス取りができたら、商品の前方から後方へ向けて在庫を補充していきましょう。商品の補充をフェイス取りの後にするのは、もし商品と棚版の位置が合わなかった時、棚版の位置を修正する必要が生まれるためです。陳列し直しの手間を最小限にするため、商品の補充は並べるものと並べ方が決まってからにしましょう。

⑤最上段に商品と販促物を設置する

上段、中段、下段の商品補充が終わったら、最上段の陳列を行います。最上段には、販促物と商品を陳列しましょう。トップボードを設置し、最上段に置くべき売りたい商品を陳列し、POPや販促物を取りつけます。最上段はどうしてもゴールデンラインよりも上にあるため、見上げることになります。そのため、目立つPOPを用意し、遠くから最上段の商品や販促物に気づいておいてもらう必要があるのです。

まとめ

エンドとは、陳列棚の端(エンド)にある棚や台のことを指します。エンド売り場の目的は顧客の目を引いて購入を促したり、中通路へ誘導したりするものです。顧客の目を引けるように、テーマを決めてインパクトを持たせられる陳列にすると良いでしょう。最後にご紹介した陳列のコツなどを参考に、ぜひインパクトあるエンドを作りましょう。