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リピーター獲得のための施策とは?実店舗にリピーターが重要なワケ

リピーター獲得のための施策とは?実店舗にリピーターが重要なワケ

実店舗を構える小売店では、新規顧客だけではなく、何度も店舗に来店し購入してくれるリピーターの存在が重要だとされています。では、なぜリピーターが実店舗にとって重要なのでしょうか。

今回は、獲得した新規顧客をリピーターにするために重要なことや、その理由について解説します。

実店舗でなぜリピーターが重要なのか

実店舗において、なぜリピーターが重要とされているのでしょうか。まずは、その理由を3つご紹介します。

売上アップや安定的な売上につながる

リピーターを増やすと、単なる売上アップだけでなく、安定的な売上につながります。新規顧客の獲得だけに注力し、リピーターへのフォローを忘れていると、店舗に来店してくれる顧客が新規顧客ばかりになり、来店数が不安定になってしまいます。顧客の数が不安定になれば、当然、売上も不安定になってしまうでしょう。

新規顧客が初めて来店した後、再び来店しない確率(離脱率)を下げ、リピーターを増やせば、継続的に商品を購入してくれるため、利益が安定します。新規顧客の獲得だけに注力しているのであれば、ぜひ見直しを検討しましょう。

また、リピーターの方が新規顧客より利益率が上がりやすいとされています。マーケティング用語に「5:25の法則」というものがありますが、これは「新規顧客の離脱率を5%下げれば、利益率は25%上がる」というもので、そのくらいリピーターを確保するのは大切だということです。

この理由として、リピーターは新規顧客と比べて店舗への愛着度が高いためだと考えられます。つまり、あえてこの店舗で買おう、と思ってもらえるということです。愛着が高いリピーターは、より単価の高い商品を買ってもらう「アップセル」や、関連する商品を一緒に買ってもらう「クロスセル」にもつなげやすいでしょう。

顧客がその店舗、企業に対してもたらす利益のことを「LTV(顧客生涯価値)」と言います。LTVを中心としたリピーターの大切さについては、以下の記事でもご紹介していますので、ぜひご一読ください。
スーパーマーケットが顧客の来店頻度を上げるコツ|選ばれる店舗の条件とは

集客コストの削減になる

一般的に、新規顧客の開拓にはリピーターの維持と比べて5倍ものコストがかかるといわれています。これを「1:5の法則」と言い、それほど新規顧客の獲得にはコストがかかる、ということを表わしています。

これは、新規顧客獲得のためにはチラシなどのプロモーション費用がかかることや、割引クーポンなどで購入のハードルを下げる工夫が必要なことなどが理由です。ならばと客単価を上げるために商品自体を値上げすると、割引クーポンなどが使える新規顧客は訪れてもリピートにつながらず、結局顧客を呼び込むためのコストは高いままになってしまいます。

一方、リピーターは既に店舗に来店し、商品を購入した経験があるため、来店や購入のハードルは新規顧客と比べて下がっています。しかも、既に認知の段階はクリアしているため、新規顧客と比べてプロモーションにかける費用が抑えられます。このような点で、新規顧客を次々獲得するよりも、リピーターを増やす方が集客コストを抑えやすいというわけです。

口コミなどによる新規顧客の獲得につながる

リピーターは、知人におすすめしてくれたり、SNSや口コミサイト・マップサービスなどに投稿したりしてお店の評判を上げてくれることもあります。また、店舗に対して良い印象を持っていることから、勧めたり投稿したりしてくれる内容も当然良いものです。良い評判が広まれば、自店舗のイメージが良くなり、新規顧客の獲得はもちろん、店舗のブランディングにも役立つでしょう。

リピーター率とリピート率の違いと計算方法

効率的な施策を打つには、目的を達成するのに必要な数値を正しく把握・分析する必要があります。リピーター対策の施策も例外ではありません。リピーター施策を効果的に実施する際に必要となるのが、リピーター率とリピート率です。

このふたつの数値は名前が似ているため混同しそうになりますが、それぞれ求める内容が異なります。分析する際は、数値の意味とその違い・計算方法を把握しておかなくてはなりません。

リピーター率とリピート率の違いと計算方法を解説します。

リピーター率の求め方

リピーター率とは、既存顧客のうちリピーターが占める割合です。来店顧客数からリピーターの割合を求める際に使用します。計算式は以下のとおりです。

リピーター率=リピート購入した顧客数÷総顧客数×100

例として、1週間顧客数が400人・2回以上購入した顧客数が40人の店舗を想定して計算してみましょう。

(40÷400)×100=10

この結果から、例に使った店舗のリピーター率は、10%だと分かります。

リピート率の求め方

リピート率は新規顧客のうち、リピート購入した顧客の割合を指す数値です。特定の期間内でリピート購入した顧客数を調べるときに使います。分析の際は、以下の計算式で求められます。

特定期間のリピート購入者数÷特定期間の総顧客数×100

こちらも例を使って計算してみましょう。ある店舗で1か月間の内購入顧客数が350人・リピート購入者が70人の場合、計算式は次のようになります。

(70÷350)×100=20

この店舗のリピート率は、20%です。

リピーターが増えない理由は?

リピーターが増えないと悩んでいる場合、どんな理由が考えられるのか解説します。

印象に残っていない

商品や店舗での購買体験が印象に残っていない場合、「あのお店だからまた行こう」という意欲につながりにくいです。つまり、顧客の心を掴めていないということです。とはいえ、悪印象ではないなら、まだ挽回のチャンスはありますので、後述する施策を参考に、ぜひリピーター施策を行ってみましょう。

サービスの質が良くない

接客や店舗の清潔さ、品揃えなどサービスの質が満足いくものでない場合も、リピーターが増えにくいです。特に接客や清潔さなどの質が悪いと悪印象につながり、店舗から足が遠のいてしまうこともあります。まずは、こうした顧客からの見え方から見直すことも重要です。トイレや店舗の床などは汚れやすいうえ、しっかり見られるところなので特に注意しましょう。

限定サービスなどがない、または魅力がない

リピーター向けの限定サービスを実施することも重要です。具体的な施策については後述しますが、施策の内容が顧客にとって魅力がない場合にもリピーターは増えないので、店舗を利用する顧客が何を求めているのか、ニーズを汲むことを忘れないようにしましょう。

リピーターを増やすためにできる施策

増えない理由で解説したことを踏まえ、改善策を考えていきます。

コミュニケーションを増やし、印象づける

リピーターを増やすために最も重要なのは、顧客に店舗を印象づけることです。新規顧客を離脱させず、リピーターにするためには、その後のコミュニケーションをしっかりとることが効果的です。例えば、メールマガジンやSNSの友だち登録などがあります。できるだけ顧客に1対1で届くようなツールを使うのが良いのですが、TwitterやInstagramなどのSNSで定期的に情報発信をするのも一つの方法です。

メールマガジンやLINEの友だち登録などは、1対1のアピールを行いやすいため、特別感を出しやすいでしょう。顧客の来店頻度や購買状況に合わせたクーポンなどを配信する方法も効果的です。自社アプリを開発し、プッシュ通知で印象づける施策を行っている店舗もあります。

サービスを充実させる

トイレや床など、店舗を清潔に保つことは真っ先に行えるサービスの一つです。店舗が清潔であれば、顧客が過ごしやすく気持ちよく買い物ができます。店舗スタッフの接客の質を高め、顧客の困りごとや課題解消の手助けをするのも「あそこなら良い店員さんがいる」として来てもらいやすいでしょう。

また、この店舗でないと手に入らないという商品を販売するのも効果的です。競合他社にはないが、ターゲット層のニーズになりそうなものをピックアップしてみましょう。この店舗でしか手に入らない商品があるとなれば、リピーター獲得にも、競合他社との差別化にもなります。

きゃらくるカートもサービス充実の施策の一つです。子どもから目を離すことなく、親子ともに買い物を楽しめるきゃらくるカートなら、顧客が過ごしやすく、気持ちよく買い物ができます。また、どの店舗にも設置されているものではないため、「あのお店でないときゃらくるカートがない」と思ってもらいやすいです。

競合他社との差別化については、以下の記事でも詳しくご紹介しています。
スーパーの差別化戦略とは?理由や差別化のポイントを詳しく解説

リピーター限定の特典を用意する

新商品をいち早く試せるイベントなど、リピーターのみが参加できるイベントなどを用意するのも、特別感の演出になります。参加後にアンケートをとれば、店舗や企業は顧客のニーズを汲むことができ、リピーターにとっては商品の開発に自分も関わっているという特別感につながるでしょう。

クーポンやポイントカードも、リピーターほどお得になる特典として効果的な施策の一つです。前述のコミュニケーションともつながりますが、SNSのフォロワー限定のクーポンやサービスをつけるという手もあります。ただし前章でも述べたように、これらの特典は顧客にとって魅力的なものでなくてはなりません。こうした施策を行う場合、顧客ニーズをよく把握することが重要です。

リピーター獲得施策を行う際の注意点

リピーター獲得施策は、ただ行えばいいものではありません。実施する際には、以下の点に気を付ける必要があります。

新規顧客施策とリピーター施策はチャネルを分ける

新規顧客施策とリピーター確保施策は、チャネルを分けて展開しましょう。

これは、商品やPBに対する認知度がそれぞれ異なるためです。認知度の異なる顧客に同じ情報を届けようとすると、アピールすべき対象を絞り込めません。

結果、どちらにも分かりにくい、ぼやけた施策になります。効果のない施策は、予算のムダ遣いにつながります。

限られた予算を効果的に活用するためにも、顧客確保施策はターゲットに合わせて内容を分け、効果的なチャネルから情報を発信しましょう。

ちなみに、リピーターと新規顧客は情報の届く速度が異なります。リピーターの方が店舗を利用する分情報が届きやすい傾向にあります。情報を発信するときは、この違いも意識しながら実施しましょう。

施策バランスよく展開する

リピーターは安定した売上を確保し、店舗を存続させるのに欠かせない存在です。しかし、リピーター確保にばかり注目していると、経営に悪影響を与える恐れがあります。新規顧客を呼び込む施策もバランスよく展開しましょう。

リピーターが購入する商品や数には限界があります。売上を維持しビジネス的な成長を続けるには、リピーターだけでなく新規顧客も適度に取り入れなくてはなりません。また、新規顧客はリピーター見込みでもあります。

偏った施策展開は顧客の離脱を招く要因でもあります。施策を展開する際は、ターゲット層のバランスを意識しながら行いましょう。

リピーター獲得施策の成功事例

リピーター獲得施策は多くの企業が実施しています。施策を成功に導くには、他社の成功事例も参考にできます。

小売業を中心にリピーター獲得施策の成功事例を解説しますので、自社施策に活用できる内容がないか、チェックしてみましょう。

UNIQLO

大手ファストファッションブランドの「UNIQLO(ユニクロ)」は、販売終了予定だった商品を顧客の声を受けて継続販売したことで話題を集めました。

商品のひとつである子ども用ロンパースは、障害を持つ子どもの介護用品として人気を集めていましたが、企業は販売終了を検討していました。

しかし、この発表を受けてX(旧Twitter)で拡散された内容と賛同したリピーターの意見を受け、継続販売を決定します。

SNSを通してリピーターの声を迅速にとらえ寄り添う姿勢をアピールすることで、企業イメージ向上に成功しました。

UNIQLOの事例からは、リピーターを大切にする姿勢は、継続顧客の確保だけでなくファンの創出効果も期待できることが分かります。

【関連記事】
ロイヤルカスタマーとは?事例や育成方法を紹介

プラスワンインターナショナル

「プラスワンインターナショナル」は、オリジナルTシャツの制作を請け負う企業です。扱う商品の関係上、リピーター確保が難しいとされる業界で、顧客を意識したコミュニケーションを取ることでリピーターを創出しました。

施策自体は、以前利用した顧客にメールを配信するだけのシンプルなものです。

どこでも行われている施策ですが、プラスワンインターナショナルは体育祭や文化祭・お花見など、オリジナルTシャツを制作する時期が近くなったときに配信することで、サービスの再利用につなげています。

配信時間も顧客がメールを開きやすい12時頃に設定しており、顧客が利用を検討しやすい状況を作り出しています。自社サービスを顧客が必要なときにアピールすることで、リピーターを創出・確保した好例です。

まとめ

実店舗に限らず、新規顧客を獲得するよりもリピーターを増やす方が集客コストを抑えられますし、継続的かつ安定的な売上の確保につながります。さらに、リピーターが増えることで良い口コミの拡散やブランディングになり、コストをかけずに新規顧客を獲得できることもあるでしょう。リピーター獲得のためには、顧客とのコミュニケーションをとったり、サービスを充実させたり、限定感・特別感を出すのが効果的です。サービスの充実では、ファミリー層の満足度向上・リピートを促進するきゃらくるカートの設置もぜひご検討ください。