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ウェザーマーチャンダイジングとは?実施時の3つのポイントと活用事例を紹介

ウェザーマーチャンダイジングとは?実施時の3つのポイントと活用事例を紹介

ウェザーマーチャンダイジングとは、気象データを活用した販売戦略のことです。たとえば、暑い日には冷えた飲み物を、寒い日には温かいおでんや鍋を食べたくなる人は多いでしょう。

このように天気の変化に応じて変わる顧客志向を捉え、売上向上を狙うマーケティング手法がウェザーマーチャンダイジングの特徴です。この記事では、ウェザーマーチャンダイジングの概念や実施の際のポイント、活用事例について紹介します。

ウェザーマーチャンダイジングとは?

ウェザーマーチャンダイジングとは、天気予報を活用したマーケティング手法のひとつです。天気や天候によって変化する顧客の動向を掴み、商品ごとの売上を予測します。たとえば、気温が25度を超えるとアイスクリームが売れやすくなり、32度を超えるとアイスクリームからかき氷が売れるようになることがあります。このように天気や気候を活用して販売戦略を行うのがウェザーマーチャンダイジングの特徴です。

またウェザーマーチャンダイジングには、気象データを基に商品の仕入れ数を管理し在庫ロスを減らし、利益向上を狙う効果もあります。天気や気候によって商品の売れ行きは大きく変動します。在庫過多を防ぎ売上を向上させるには、ウェザーマーチャンダイジングを理解することが重要です。

ちなみに、利益向上施策についてはこちらの記事でも詳しく紹介していますのでご参考ください。
スーパーの利益を上げるには?利益を上げるための考え方と具体的手法
スーパーの利益率とは?利益率を上げるためにはどうすればいい?

天気に影響を受けやすい商品5分類

ここでは、天気によって売上が変化する5分類の商品を解説します。ウェザーマーチャンダイジングにおいては気温や天候、降水量をもとに販売戦略を立てることが重要です。以下の5つの商品を理解し、天候に適したプロモーションを行いましょう。

昇温商品

昇温商品とは、体温が上るにつれ売れやすくなる商品のことです。昇温商品には以下のものが当てはまります。

  • 麵つゆ
  • 水着
  • 殺虫剤
  • 制汗剤

主に夏をイメージする商品が昇温商品に含まれます。夏は汗を流すことが多いためこれらの商品を意識してプロモーションすることが重要です。

降温商品

降温商品とは、気温が下がるにつれ売れやすくなる商品のことです。降温商品には以下のものが当てはまります。

  • カイロ
  • 毛布
  • マスク
  • 灯油

主に冬をイメージする商品が降温商品の特徴です。寒さに備えるためのカイロや布団、インフルエンザや風邪予防のために必要なマスクなどが売れやすくなります。

晴天型商品

晴天型商品とは、雨が降らない日に売れやすく、雨が降った日には売れにくくなる商品のことです。晴天型商品には以下のものが当てはまります。

  • キャンプ用品
  • 洗濯用品
  • ガーデニング用品

天気の良い晴れの日は遠出をする人が増える傾向にあるため、特にアウトドア用品が売れやすくなります。その他、園芸用品や洗濯用品など晴れの日に行える活動に関連した商品も晴天型商品に含まれます。

雨天型商品

雨天型商品とは、雨が降っている日に売れやすくなる商品のことです。雨天型商品には以下のものが当てはまります。

  • 長靴
  • 歯磨き粉
  • 食器用洗剤

急な雨や天候の変化で傘を持ち歩いていない人も多いため雨が降っている日は、傘や長靴が売れやすくなります。

異常気象型商品

異常気象型商品とは、台風や雪といった異常気象の日に売れやすくなる商品のことです。異常気象型商品には以下のものが当てはまります。

  • 非常用食材
  • ミネラルウォーター
  • 乾電池
  • 冬用タイヤ

台風や大雨などの異常気象時は自宅から出にくくなるため、非常食やミネラルウォーターなどが売れやすくなります。懐中電灯に使用する乾電池を購入する人も増加する傾向があります。

ウェザーマーチャンダイジングを実施する際の3つのポイント

ウェザーマーチャンダイジングを実施し、売上向上に繋げるためには意識すべきポイントがあります。ウェザーマーチャンダイジングの効果を得るためにも、これから解説する3つのポイントを理解しておきましょう。

①気象情報をチェックしておく

ウェザーマーチャンダイジングを実施する際は、1週間の天気予報を確認しておきましょう。天候予報を把握できていない場合天気・気候に沿ったマーケティング戦略が行えません。

天気予報を確認する際は、日本気象協会やウェザーニュースなどの情報を参考にしましょう。天気の不快指数や乾燥指数を確認することができるため、より顧客の心理を理解しやすくウェザーマーチャンダイジングの効果を高められます。

そのほかにも、桜の開花情報や紅葉の見ごろ時期、雪の予報といった季節特有の情報もチェックしておきましょう。チラシ・POPなどで季節や気候に合った商品をプロモーションすることで顧客の購買意欲向上に繋がります。

②販売実績のリサーチを行う

天気や気候による販売実績のリサーチも重要です。過去の販売実績をもとに、どの商品の売れ行きがどのような気象と相関関係があるか把握することで正確なマーケティング戦略が行えるようになります。過去の気象情報は、気象庁で簡単に入手できるため、チェックしてみてください。

③仮説をたてて計画を練ってから実施する

ウェザーマーチャンダイジングを実施する際は、まず仮説と計画をたてましょう。「気象とある商品の売れ行きがどのような関係にあるのか」という仮説と実際の結果の検証を繰り返すことでより精度の高いウェザーマーチャンダイジングを実施できるようになります。精度が高い仮設を立てられるようになれば、売上向上施策として機能し商品ごとの売上を上げることも可能になるでしょう。

ウェザーマーチャンダイジングの活用事例

ウェザーマーチャンダイジングを活用し、売上向上施策を実施している企業・業界は数多くあります。ウェザーマーチャンダイジングを取り入れるためにも、実際にウェザーマーチャンダイジングの活用事例についてみていきましょう。

コンビニエンスストア

コンビニエンスストアは、流通小売業界で最も早くウェザーマーケテイングに取り組んだといわれています。日々の天気を確認し、気象ごとに発注数を調整しているほか、ウェザーニュースと連携し各店舗に応じた戦略を立てているのが特徴です。雨予報の日に入口付近に傘を陳列し、購入を促進するのはコンビニエンスストアならではのウェザーマーチャンダイジングと言えるでしょう。

スーパーマーケット

スーパーマーケットもウェザーマーチャンダイジングを積極的に取り入れています。気象庁の情報を基に最適な在庫管理を行うことで、廃棄量の削減・機会ロスの減少が見込めます。

また、気候に合わせて特定の商品割引やクーポン配布などを行うことで、顧客の購入意欲を向上させる施策を実施している店舗もあります。
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まとめ

ウェザーマーチャンダイジングは、気象情報をもとに販売戦略を立てる手法です。うまく活用することで新規顧客の獲得や売上向上に繋がります。天気や気候は不規則に変化するため、天気予報を確認し、顧客の動向や心理を捉え、施策を企画・実施するのがポイントです。この記事を参考に、ウェザーマーチャンダイジングを実施し、売上向上を目指してみてはいかがでしょうか。

「ついで買い」を促進するマーケティング手法についてはこちらの記事もご参考ください。
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