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スーパーの陳列やディスプレイで売上が変わる!?陳列が重要な理由とは

スーパーの陳列やディスプレイで売上が変わる!?陳列が重要な理由とは

スーパーでは、どの商品をどこに置くかという陳列、ディスプレイによって顧客の動き方も変わり、売上にも関わってきます。しかし、陳列やディスプレイが重要なのはなぜなのでしょうか。本記事では、ディスプレイや陳列が重要な理由とともに、ディスプレイや陳列の方法についてご紹介します。陳列やディスプレイに悩む担当者の方は、ぜひチェックしてみてください。

ディスプレイや陳列が重要なのはなぜ?

ECサイトやECモールとは異なり、リアル店舗では顧客が直接商品を見たり、手に取ったりすることができます。そのため、顧客の視覚に訴えたり、手に取りやすい、買いやすい売り場にしたりして購買意欲アップにつなげられるでしょう。

商品の魅力を引き出し、「この商品を買いたい」と思ってもらうためには、魅力的なディスプレイが重要です。

ディスプレイの考え方

ディスプレイの考え方について、原則とポイントを解説します。

店舗ディスプレイの原則

店舗ディスプレイには、7つの原則があります。

  1. 清潔さ
  2. 明白さ
  3. 統一感
  4. グルーピング
  5. 余白
  6. 立体感
  7. アクセント

清潔さ、明白さ(わかりやすさ)は言うまでもありません。雑に並べられていたり、何の商品よくわからなかったりするものを買おうとは思わないでしょう。もちろん、商品を並べる棚や床の汚れもしっかり掃除しておくことがポイントです。近づいてみたら棚が汚かった、などという場合、購買意欲を失ってしまうかもしれません。

また、統一感を持たせ、自然かつまとまった印象を持たせることも大切です。例えば、メインの色を決めて似たような色や素材の商品だけを集めて統一感を出し、さらにその中でも似たようなものだけを集めるグルーピングも良いでしょう。

ディスプレイや陳列ではとにかくあれもこれもと並べたくなってしまうのですが、ある程度の余白を持たせることも重要です。賑やかな印象を与えたいなら余白は少なめにしても構いませんが、ごちゃごちゃした印象にならないように気をつけましょう。逆に、高級感やスタイリッシュなイメージを与えたいなら、ゆとりを持たせたディスプレイにするのがおすすめです。

高さに差をつけたり、奥行きをもたせたりすると立体感が出ます。さらに、アクセントになるアイテムをいれるとメリハリのあるディスプレイになるでしょう。小さい商品でまとめた中に1つだけ大きいメインの商品を入れる、小さい商品の中に高さのある商品を入れる、などもディスプレイにアクセントをつけられます。

客層や季節・イベントに合わせる

スーパーのターゲット層に合わせたディスプレイや、季節・イベントに合わせたディスプレイをするのも良いでしょう。スーパーのターゲット層と言えばファミリー層がメインですが、近年、ドラッグストアやコンビニ、ディスカウントストアなど競合店舗が現れたため、地域によってはシニア層がメインとなることもあります。その場合は、ターゲット層が好みそうなものに合わせるのもポイントです。

また、お正月ならおせち関連の商品、クリスマスならケーキ、バレンタインやホワイトデーならチョコレートなど、季節のイベントに合わせたディスプレイを作ることで、訪れた顧客が目を引かれますし、イベントを思い出して買っておこう、と購買につながることもあります。

テーマを決める

テーマを決めるのも大切です。「新商品に注目してほしい」「カレールーの特売で特集をしている」「お菓子を3つ購入すると割安になる」などの打ち出したいテーマがあれば、それを中心にディスプレイを行い、より顧客の目を引けるようにしましょう。

配色や置く量に注意する

ディスプレイの配色は顧客の心理状態に作用すると言われており、売り場の印象を左右するものです。ディスプレイの配色を決める際には、色相環と呼ばれる色を円状に表したものを使う、特に色数の多い売り場では、色相環の薄い色から濃い色になるようグラデーション様の配色が基本です。

また、色相環で近い位置にある色でまとめれば統一感を演出でき、反対側にある色と合わせるとカラフルさ、変化を演出できます

さらに、陳列する商品の数によってイメージを演出することも可能です。例えば、カップラーメンやポテトチップスなど、気軽に手に取ってほしいものはとにかく量を並べることが多いですが、賑やかで親近感を持ってもらう意図があります。一方、商品数を少なめに距離を置いて陳列することで、高級なイメージをもたせることもできます。なお、商品を多く並べる場合、種類も多くなってしまうとかえってわかりにくく、選びにくくなってしまいます。大量に商品を並べる場合、種類を絞るのがおすすめです。

店舗内導線も意識する

ディスプレイは店内の導線を作る要素でもあります。配置ひとつ変えるだけで、店舗の印象を大幅に変えることも可能です。効果的なディスプレイを設置したいなら、店舗内動線も意識しましょう。

スーパーマーケットをはじめとした小売店でよく採用されているディスプレイの具体的な例としては、以下のテクニックがあります。

  • 通路を広く確保して買い物しやすい環境を整えることで顧客満足度を向上させる
  • 店舗奥まで顧客を誘導するようにディスプレイを配置して顧客の衝動買いを促進させる

このほか、入り口付近から店内を見渡せるように開けた配置にするのもよく行われているテクニックです。

見通しをよくすることで、顧客同士の衝突事故を予防する効果が期待できます。店内導線を意識したディスプレイは、購入を促すだけでなく店内の安全性を向上させたい場合にも有効です。

ディスプレイを配置する際は、一部の売り場だけでなく全体の陳列や配置に注意しましょう。顧客が安全かつ快適に買い物できる環境を整えれば、集客や売上アップにもつなげられます。

また、陳列にも適した導線があります。店舗内で最も注目されやすく、商品を取りやすい場所を「ゴールデンゾーン」と呼びます。

ゴールデンゾーンはターゲットとなる顧客の目線や商品を置く什器により異なります。

たとえば、小さい子ども向けのお菓子の場合、棚は低い方がターゲット層である子どもの目に留まりやすいです。什器はカラフルなものや、小さい手でも取りやすい形状が適しています。

ディスプレイを検討する際は、商品の持つまたは期待する効果だけに注目するだけでは不十分です。商品のターゲット層である、顧客の注目や購買意欲を刺激できるかにも注目しましょう。

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具体的なディスプレイ方法

ここからは、具体的なディスプレイ方法を4つご紹介します。

トライアングル

トライアングル陳列とは、文字通り三角形になるように陳列する方法です。安定感があり、かつ、立体感も生まれるため、多く使われる陳列方法でもあります。例えば、センターに背の高い商品を置き、両サイドに背の低い商品を並べる、同じ商品を三角形になるよう積み上げる、などの方法があります。狭いスペースでも並べやすいため、エンドコーナーなどにも便利です。

頂点から広がりを持たせることで、バランスよく安定した形を作れるだけでなく、程よい余白があり、ボリュームのある印象を与えられます。一つのディスプレイ内にいくつかの三角形を作る方法もあり、よりまとまりがわかりやすくなるでしょう。三角形の形は正三角形である必要はなく、二等辺三角形や不等辺三角形、吊るしを組み合わせて逆三角形にするのも良いでしょう。

シンメトリー

中心線を決めて、左右対称に商品を配置する陳列方法です。シンメトリーの陳列は、規則正しさから好感を持たれやすく、落ち着いた印象も与えられます。もちろん、シンメトリーには左右がまったく同じ商品でなくてもよく、サイズがだいたい同じでキレイに左右対称になっていれば構わないでしょう。同じ商品の別の種類を並べるなども良いかもしれません。

シンメトリーの逆にアシンメトリーという、あえて左右の対称さを崩す方法もあり、独自性や斬新さ、アクティブな雰囲気をアピールできます。シンメトリーやアシンメトリーは時間もコストもかからず、すぐに実行できるため、ぜひ試してみてほしいディスプレイです。

リピテーション(リピート)

リピテーション(リピート)は、その名前の通り同じ商品やよく似た商品を等間隔、向き、角度で繰り返し並べる手法です。新商品や顧客の目につかせたい商品を、単品では目立ちにくくても、連続して並べ、フェイス(面)を大きくすることで人が見る商品の面積を増やし、目立たせられます。

まったく同じ商品ではなくても、形・容量・色などの組み合わせでバリエーションを演出できます。奥行きのある店舗なら、入口から奥に向かって似たような商品を並べていくことで、奥へと誘導することもできるため、さまざまな使い方が考えられる陳列方法です。

大量陳列

これも名前の通り、同じ商品を大量に陳列する方法です。ボリューム陳列、単品大量陳列とも呼ばれます。前述の「置く量に注意する」とも重なりますが、棚一面に並べたり、大きなトレーに山盛りにしたりすることで派手に人目を引けるほか、おすすめ商品や売れ筋商品だと認識してもらいやすいです。

大量に陳列されているとつい手に取ってしまうことも多く、購入のハードルを下げられます。新商品や特売商品などのアピールに使うと良いでしょう。

陳列の際に使う什器の選び方

什器は顧客の購買意欲を刺激する大切な要素です。陳列の際は、商品や狙う効果により什器を使い分ける必要があります。什器の選び方もおさえておきましょう。

商品を引き立てるデザインを選ぶ

什器はただ顧客の目に留まりやすいものを選べばいいわけではありません。あくまでも、主役は商品です。什器を選ぶ際は、入れる商品を引き立てるデザインのものを選びましょう。

陳列のアクセントにデザイン性の高いものや季節感のあるものを選ぶのは有効ですが、バランスが重要です。

たとえば、広い場所で使う什器は商品を惹きたてつつ店舗内の雰囲気を調和するようなものを選ばなくてはなりません。シンプルかつ、商品や店舗の雰囲気に乱さないものを選びましょう。

移動しやすさも忘れずに

重たいものや動かしにくいデザインの什器は、テーマやレイアウト変更の作業における手間を増やす要因です。什器を選ぶときは、動かしやすさにも注目しましょう。移動しやすい什器の特徴としては、以下のものがあげられます。

棚や直置きする什器の場合、中に物が入っている状態で動かすこともあります。このとき、キャスターが付いていればそのまま移動できます。プラスチック製や段ボール製の什器なら、軽くて持ち運びしやすく、配置も簡単です。

これらの特徴をおさえつつ、店内に調和しやすいシンプルなデザインの什器なら、より使いやすいでしょう。

なお、軽い素材の什器や移動しやすい什器は、便利な反面勝手に動くことがあり、事故や破損につながる恐れがあります。選ぶときはロック機能や滑り止めなどの、安全面に配慮した機能が付いているかもチェックしましょう。

陳列における販促物のポイント

ディスプレイを構成する要素は、什器だけではありません。POPをはじめとした販促物も重要な要素です。以下のポイントをおさえて、販促物をディスプレイに効果的に取り入れましょう。

店内導線やターゲット顧客を意識して設置する

当たり前ですが、顧客が通らない場所にPOPや販促を設置しても意味がありません。設置の際は、店内導線を意識しましょう。

POPや販促単体でディスプレイを構築しても、什器やほかの飾りと調和させないとちぐはぐな印象を与えてしまいます。設置の際は売り場やターゲット層を意識しつつ、その場に調和したデザインの販促物を使うのも、重要なポイントです。

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販促物は定期的にメンテナンスする

販促物は同じものを使い続けていると、汚れや破損が目立つようになります。汚れや破損の目立つ販促は、顧客の購買意識を下げる原因になりかねません。定期的に掃除や入れ替えなどでメンテナンスしましょう。

また、新しい販促物を取り入れるのも重要です。最近は電子POPやデジタルサイレージなどの販促物も普及しています。これらを取り入れて店舗内に変化を生み出せば、陳列やディスプレイとともに顧客の購買意欲を刺激できるでしょう。

古い販促物のなかから使えそうなものを吟味しつつ、新しいものを積極的に取り入れるのも、ディスプレイ作りのコツです。

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まとめ

スーパーの陳列やディスプレイで売上が変わるのは、商品の見せ方によって顧客に与えるイメージを変えられるためです。特に、トライアングルやシンメトリーなどは特別な什器がなくてもすぐにできる方法なので、ぜひ試してみてください。新商品やアピールしたい商品には、ぜひリピテーションや大量陳列でアピールしましょう。